ファクタリングは、債権を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービスのことです。債権とは売掛金など商品が納入されてから、代金が支払われるまでの一定期間の権利を指しファクタリングは支払いのスピードを速めるといったメリットがあります。また個人が勤務先に対して有する給与(賃金債権)を対象としたもののは、給与ファクタリングと呼ばれこちらは貸金業に該当すると金融庁が正式に見解を示しました。このため貸金業として自治体の登録が必要で、もし仮に利用しようと思った場合は少なくとも自治体に登録されているかは確認するようにしましょう。
未登録の場合悪質な闇金業者として法外な手数料を徴収されたり、最悪の場合は生活の破綻につながってしまいます。労働者が賃金債権を譲渡した場合(ファクタリングサービスを受けた場合)でも、労働基準法では使用者は直接労働者に対して賃金を支払わなければならず賃金債権を受け取ったものが支払いをすることは許されないとの見解を示しています。給与ファクタリングは、労働者への金銭の交付だけでなく手数料という名の賃金移転システムであるとみなされます。経済的にも貸し付けと同様の機能であると判断され、貸金業に該当するという理屈です。
あくまでこのサービスを「隠れみの」にして、違法な貸し付けをしていることと同等であることから被害が拡大し逮捕者がでる事態にもなっています。この手のサービスには、手を出さないことが賢明です。