ファクタリングは、期日のある債権を譲渡して、早期に資金化する手法ですが、最後の手段だと認識した方が健全な医療機関の経営ができます。診療報酬債権は、社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会に請求してから3か月のタイムラグがあり、その間は収入がないため資金繰り苦労する医療機関もたくさん存在します。銀行などの金融機関から、つなぎ融資を受けられれば問題はありませんが、駄目な場合に審査の緩いファクタリングなら簡単に導入でき、資金に余裕ができるのです。診療報酬債権は、ほぼ確実に支払われるためファクタリング業者は、赤字であっても応じることが多いのです。

システムとしては、業者が2か月分の診療報酬債権を一度に8割から9割賭けで買い取ってくれるので、早ければ数日で資金を得ることができます。残りは次月に支払われます。しかし、一旦、ファクタリングを導入すると、やめた場合2割分の診療報酬しか入らない月が出てしまうのでやめることが難しくなってきます。銀行からの融資を受けようとしても経営が悪化していると解釈されてしまいます。

手数料は、銀行から融資を受ける利息よりも通常では高くなるようです。ファクタリングを導入する医療機関は、不景気な時代を反映して、年々増加しています。資金繰りが苦しいからといって、安易に利用すると自らの首をしめることになり、医療機関のサービスの低下につながるとも言われ、導入に当たっては慎重なる検討が必要です。

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